第57章 絶対にあいつを被告席に立たせる

南雲玲奈は当然のようにうなずいた。

「うん。慰謝料も財産分与も……私は1円だって求めてない」

「なら、向こうに離婚しない理由なんてないじゃない。あの女とくっつきたいなら、さっさと別れればいいのに。何をいつまでも引っ張るのよ」

南雲静佳は娘をなだめるように言った。

「焦らないの。夜に帰ってきたら、落ち着いて話しましょう」

南雲玲奈は小さくうなずく。

――けれど、その「夜」は来なかった。

横尾孝人は、今度に限って三日間まるきり家に帰らなかったのだ。

玲奈は催促の連絡を入れかけて、指を止めた。

あの男の性格からして、追えば追うほど意地になる。

いっそ時間をやったほうがいい。冷静...

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